はじめに
世界中でインターネットの普及によるデータのやり取りで使用するデータ量も年々増してきて、現在ではHDやフルHDの動画視聴なんて当たり前の時代。
さらにその上の4Kや8K画質の動画なども出てきている中で、やはり付きまとうのは通信速度や通信容量などの問題ですよね。
そんな中、徐々に徐々に広がってきて聞かない日が少なくなってきた5Gという言葉。
大まかなイメージはわかると思いますが、そもそも5Gって何が凄いの?かをお伝えしていきたいと思います。
5Gとは
正式名称 第5世代移動通信システム
5GのGはGeneration【ジェネレーション】のGで世代って意味ですね。
ちなみに今までの世代をざっくりと携帯に置き換えて紹介すると
第1世代 | アナログ規格 主に自動車電話やショルダーフォン、ポケベル、一部の軽量型携帯など |
第2世代 | デジタル規格 主にE-mailやi-mode、ezwebなどのインターネット機能の付いた頃 |
第3世代 | 大容量通信規格 着うたやテレビ電話など一部大容量通信を可能にした頃 |
第4世代←現在 | 準高速大容量通信規格 厳密には3.9世代とも言われている。動画再生、スマホゲームなど |
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そして5Gになると現環境のありとあらゆるものが変化すると言われています。
要は今まで出来なかったことが出来るようになるんですね。
その内容は後程ご紹介します。
4Gとの違い
ところで今の4Gと5Gでは具体的に何が変わってくるのでしょうか?
分かりやすく説明します。
通信速度・通信容量
4G:100Mbps~1Gbps※
5G:最低【要求値】10Gbps ~20Gbps【最大100Gbpsとも言われている】
通信状態の不安定さや多数接続による速度低下などを抜きにして、最低値で見ても実に100倍の通信速度がアップすると言われています。
その凄さはHD画質で2時間規模の映画が3秒でダウンロード可能なことや、大容量ゲームなどのインストール速度(デバイスなどへのデータ保管)、さらにはリアルタイム配信の4K・8K画質の安定通信(デバイスの性能も必要)など速度が上がることで、今まで配信不可能だったサービスなども可能になり、通信環境の変化で多くの新しいコンテンツが増えてくると思います。
※bps【 bits per second】
bpsとは、通信回線などのデータ伝送速度の単位で、1秒間に何ビットのデータを送れるかを表す。1bpsは1秒間に1ビットのデータを伝送できることを表す。同じく伝送速度の単位にBytes/s(B/s、バイト毎秒)があるが、1バイトは8ビットなので、1Byte/sは8bpsに相当する。
引用元 IT用語辞典e-word
超多数同時接続
現在でも多くの物がネット接続しているのですが、これから先は身の回りの物が当たり前にインターネットに接続すると言われ、例えば家具の全てが遠隔操作で操作出来るようになったり、ライフラインのメータ機器なども遠隔管理が行え、さらには車なども遠隔操作が可能になると言われています。(完全自動運転の法整備が必要)
近い将来、身の回りの多くの物がインターネットに繋がると言われ、その規模は現在の状況から100倍近くになると言われています。
この身の回りの物がネットで多方面に繋がることをIoT【Internet of Things】と言います。
ちなみにこの超多数同時接続とは
1㎢辺りで100万個のノード※を接続したとしても、通信が問題なく出来る同時多接続の事を言います。
※ノードとは結び目という意味ですが、コンピュータネットワークでの意味は点(装置・デバイス)と線(伝送路)の点の部分の事を言います。身近なものではルータやその他ネットワークに繋いでいる機器全般の事です。
遅延【ラグ】・信頼性
遅延【ラグ】とは端末からネットワークを介して信号が返ってくるときの誤差のこと、ダウンロードなどではなく、例えばAボタンと打ってAボタンの操作がリアルタイムで返って来る反応のことです。
少々詳しく説明すると
遅延とは4つの要因で起こる現象と言われています。
- サーバ側の問題
- 提供元の問題
- 端末性能の問題
- 通信速度の問題
補足
1)サーバとはネットワークを管理するシステムの一部で、基本的にサーバの容量を超える負荷がかかると機能が著しく低下し、通信状況が遮断されたり不安定になったりすることがあるのです。
2)提供元が自社サーバも使ったりするので1の内容と類似する部分もあるのですが、この提供元の問題とは提供するソフトウェア自体の問題の事で、プログラムなど設計段階での問題で起こる遅延ということです。
3)端末側とはPCなりスマホなりゲーム機なりの端末側の性能差による遅延ということです。
4)通信速度が一定の速度環境に満たしていないと、送受信するデータに時間がかかる為遅延が発生します。
4Gとの比較に関しては、上記の通信速度の問題が関わってくるところで、現在の4Gでも比較的に低遅延ですが、今後は1度の送受信に掛かる情報量が増える事や扱う物の信頼性の問題もあり、リアルタイムで動かすにはさらなる極低遅延化が求められています。
というのもゲームなどではとくに問題としては小さいのですが、今後リアルタイムで何か危険な物の操作や、医療機器など命を扱うような物を操作する場所に導入される場合、遅延による誤動作や不具合などは重大事故に繋がりかねない為あってはならないからです。
そういう意味も含め高信頼性も必要になります。
そもそも遅延に関わる所を厳密に言うと、通信速度よりも応対速度【PING】が重要になります。
単位も通信速度のbpsと違い、応対速度はmsやミリ秒などの単位で表記され、簡単に言えばこの数値が小さく成る程遅延を感じなくなります。
ちなみに5Gになると現環境の遅延状況がさらに10分の1くらいになるそうです。
5Gの遅延 1ミリ秒【0.001秒の遅延】 ※ミリ秒【1000分の1秒】
5Gになって何が変わるのか
ズバリすべてのネットワーク環境が大きく変わります。
今まで出来なかったことが当たり前に出来る時代になります。
その1つがVR(仮想現実)とAR(拡張現実)です。
わかりやすく説明すると
「そこに居なくても居るような体感が出来る。」
どういうことかと言うと、これまで出来たことはネットで既に作られている仮想空間を楽しむ事や、リアルタイムで行われている動画などはデバイス(スマホやタブレット)を通して共有する事しか出来なかったんですが、これからは違います。
体感出来るデバイスを通してあたかも自分がそこにいるかのような、現実に行われているスポーツやコンサートなどをリアルタイムに観戦出来る疑似的な体験ができます。
その他にも
ロボットを使った遠隔医療処置
自宅の家電全般をネットワーク操作可能
など多岐にわたります。
まとめ
5Gの普及により、今まで苦労していたことが楽になったり、今まででは体験できなかったことが出来るようになったりと間違いなく新しい時代の幕開けになると思います。
しかしそれは同時に新しい危険も潜んでいる訳です。
何もかもがWEBマネーやキャッシュレス決済などネットワーク間でのやり取りになる訳ですから、個人情報の流出など危険も多くあるのです。
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そうならない為に5Gは高信頼性とセキュリティ面も強化はしていますが、最終的に身を守るのはご本人なのです。
その為には、ネットワーク環境に大きく依存せず、技術が確立し安全性が確認されるまでは常に慎重な判断をすることをオススメします。
要は楽になったからといって頼りっきりにならないようにという事ですね。