はじめに
9月27日で最終回を迎えた半沢直樹2、
箕部への復讐と中野渡頭取と大和田の策略も判明しスッキリされた方も多いのではないでしょうか?
しかし一部不満も残った最終回の内容。
今回は筆者が感じた最終回の展開と、次回作(あれば)への展望を簡単にご紹介します。
内容によっては不快に思う方もいるかもしれませんが、筆者の戯言だと思って鼻で笑いながら見て下さい。
最終回の振り返り(ネタバレ)
半沢は中野渡頭取(北大路欣也)らの裏切り行為に怒り心頭だったが、その怒りをどこにぶつけていいか解らず只々道場で素振りをするしかなかった。
そこに東京セントラル証券の森山(賀来賢人)とスパイラル社長の瀬名(尾上松也)が訪れ半沢を激励する。
半沢は森山らからの激励で腹をくくり最後まで戦う事を誓う。
そこへ親友の渡真利(及川光博)がやって来て本社に常務の紀本(段田安則)が帰ってきたことを知り、箕部(柄本明)の隠している送金記録の情報を聞きに行こうとするが、そこに居たのは紀本ではなく大和田(香川照之)だった。
大和田は紀本が隠している情報を箕部に渡すために書類整理をしていたのだ。
その場で半沢を罵倒し、既に自身が窮地であることを改めて知るのだった。
渡真利の協力などで紀本の居場所を突き止め、改めて本人に情報を聞こうとする半沢らだが、そこで聞けたのは重要な書類などは全て箕部の元にあり手元には無いとの事、さらに中野渡頭取が箕部に渡した書類では金の流れなどの証拠は無かった事も知る。
半沢は国税局の黒崎を訪れ箕部の金の流れの情報を聞きに行くが、伊勢島周辺の名古屋辺りの海外の金融機関と言うざっくりとした情報しかわからず、結果として隠し口座に使っている銀行を突き止めない事にはどうしようもない。
半沢は心当たりがあると言い箕部の秘書の笠松(児島一哉)に会う。
笠松は白井(江口のり子)の為と協力を拒否するが白井に直接会う機会を貰い、その場で白井と乃原(筒井道隆)の関係が悪いことを知る。
後日半沢の元に笠松と白井が訪れるが箕部の隠し口座についての話し合いは結果、物別れに終わる。
その後、「頭取から人事異動の話がある」と担当から連絡があるが、半沢の妻の花(上戸彩)にクビ覚悟で挑んで来いとさらに激励され、全てを決着させると完全に腹を括り頭取との話の場へ向かう。
頭取との話し合いの中で箕部に渡した書類だけでは箕部を追い詰められられなかった事を理解し、大和田を箕部の隠し口座の情報を知るために潜り込ませていたことなどを頭取との話で知った半沢は、再度頭取らと共に白井に協力を迫る。
その中で半沢の自身の進退をかけた説得もあり白井は協力を約束する。
頭取と箕部らとの帝国航空の債権に関する会見の場、そこに現れたのは頭取ではなく半沢だった。
半沢は頭取より改めて帝国航空再生担当に任命され、「当行の代表として思いっきりやってこい」と頭取より送り出されたのだった。
半沢は改めて債権放棄を断り、その場で「帝国航空は自力再建可能」と白井の後押しもあり、この件は完全に白紙になる。
さらに半沢は箕部と銀行の不正を暴露するが、箕部は「事実無根で名誉棄損だ、証拠を出せ」と半沢に迫る。
しかし半沢は笠松や白井、スパイラルの瀬名、そして黒崎らの協力で隠し口座の出入金記録を手に入れていたのだ。
会見の場で全ての証拠が暴露された箕部は謝罪を迫られ、逃げようとするが白井の抵抗もあり謝罪したが、直ぐに会見の場を後にした。
しかし箕部を追い詰めた事で発覚した東京中央銀行の過去の1500億の問題融資の事を、頭取らは会見を開き謝罪した。
箕部は収賄と脱税の容疑で逮捕され、乃原は白井の告発により強要罪で弁護士会を退会処分になった。
白井は大臣を辞職し、新進党を離党した。笠松も同じく事務所を辞め白井の秘書として再出発をすることとなった。
その後半沢は中野渡頭取から呼ばれ、東京中央銀行の過去の責任を取り頭取の座を辞任したことを明かされ、これまでの事を頭取より感謝された。
半沢の辞職についても自身が全て責任を取るといい銀行の未来を半沢に託し去って行った。
しかし白井との約束もある為、自分だけ残る事には抵抗があった半沢の元に、大和田から連絡が入った。
大和田は自身も辞める事と信用を失った銀行を半沢に遠回しに立て直せと大和田なりの叱咤激励をする。
その中で大和田は半沢への過去の恨みも込めて半沢が頭取になったら土下座すると言い、出来なかった場合はその逆に半沢が土下座をすると言う約束をし大和田は半沢に別れを言い去って行った。
END
最終回の感想
考察で上げた内容と展開が変わっていた事には非常に良い意味で裏切られたなと思いました。
特に大和田を使って頭取が箕部の近辺を探らせていたことは非常に良い展開だった。
そこにはやはり頭取への恩で動く大和田の誠実さと、バンカーとしての確かな能力を理解していた頭取と大和田の信頼関係が垣間見えて感動さえ覚えました。
そして冒頭の森山とスパイラル社長の瀬名が道場に来て半沢を叱咤激励するシーンは、半沢のこれまでの誠実な対応により信頼を構築してきたことの象徴だなと感動しました。
しかし不満もあり、これは賛否両論なとこかなとも思うのですが、ズバリラストの半沢と大和田のやり取りのシーンで、正直何で?って気分にしかなりませんでした。
別に仲直りして、はいハッピーエンドってオチが良かったとかではありません。
まず重きを置いてほしいのが、原作に大和田はそもそも出てきません。
そして、名目上で中野渡頭取と一緒に責任を取って辞職するのが今回の大和田辞職の流れですよね?
自身のバンカー生命を半沢によって滅茶苦茶にされたという大和田の心境は分からないわけではありませんが、過去の行内の膿を取り除き大なり小なり協力してやってきた今回のドラマ版の展開の中、ツイッターなどでも協力するだけでトレンド入りするほど話題になっていたのに、何故最後はあの展開なの?
頭取にならなかったら半沢が土下座でなったら大和田が土下座?
しかもドラマを何度見直しても頭取になったら大和田が土下座して全力で潰しに来るという謎展開。
土下座して、お前を全力で潰しに来る?まぁおそらくは頭取にならなかったら土下座させて潰しに来るの方なんでしょうが、そもそもそこに土下座の約束とかいるの?
前半の「お前が辞めるのは逃げだ」、「俺が辞めるこんなに株価や信用の落ちた銀行には未来が無いどうせ立て直せない」とか言い、半沢を鼓舞させて銀行の復興に大和田なりの激励をしそのまま辞めて行くだけで十分だったはず。
あの最後の問答は正直ガッカリした。
最後の最後だっただけに、
ダラダラ長いうえに、頭取にならなかったら土下座、なんだそれつまらねぇ
これが本当の感想です。
まぁ私だけでしょうが、そう思った視聴者がいたという事だけお伝えしときます。
次回作の展開と希望
暫く先になるかもしれませんが、おそらく次回作もあるでしょう。
前作と今作との期間は7年空きました。
これは半沢役の堺雅人さんが大河ドラマの真田丸の出演が決まっていたことでそちらに専念したいという事や、堺さん自体の心境的な問題もあり、長い期間空きましたが、次回作はもう少し早めにあると思っています。
勿論、堺さんや池井戸さん、そして制作側の対応によりますが、
では続編が決定した場合の展開はどうなりそうか、いくつか予想してみたいと思います。
1・最新作【アルルカンと道化師】の展開
池井戸潤さんの半沢直樹の最新作【アルルカンと道化師】の内容で展開する可能性が一番高いですよね。
私もまだ読んでいませんが、話の内容は今作のラストからの繋がりではなく、前作の第一部【オレたちバブル入行組】の前の話で、半沢がまだ大阪西支店の融資課長時代の話です。
池井戸さんも【銀翼のイカロス】では物語が大きくなりすぎたという感覚があった為、銀行員としてもう少し現場に近い内容を書いてみたいと仰っていました。
そうなると、半沢が大阪西支店にいた融資課長時代がいちばん良く、読者に近い内容や話の規模もバランスが良く、「半沢シリーズ」の本筋である人間ドラマを際立たせることができるんじゃないかと考えたそうで、原点回帰をしたというわけですね。
確かに話的には大きくなりすぎてましたよね、1500億とか、政治家が入ってきたりと、普通のドラマでは完全に完結編的な展開ですし、そう考えると原点回帰も兼ねて、大阪西支店時代の話に戻るのは大いにありです。
が、ドラマとしては、個性的な役者が揃っていて、半沢だけでなくその取り巻きの人との展開にも一喜一憂していた視聴者が納得するでしょうかね?
今作で頭取の座を降りた頭取や、大和田らが時系列的には本店に復活しますし、完全に描かないという方法もあるかもしれませんが、大和田らがその時代にいるとなると、何かしらドラマオリジナルで出そうとする考えも無きにしも非ず。
楽しみな反面、ちょっとした危惧も垣間見える気もします。
2・ドラマ完全オリジナル展開
私はズバリこちらを懇願します。
理由は明確、新鮮だからです。
多少の内容が解っていた原作に沿ったドラマでも、ドラマオリジナル展開があったからこそ、そうなるのか?と言う驚きや感動があったのです。
ならば一層、原作に沿わない、完全オリジナル展開の方がドラマ視聴者にはもっと刺さると思います。
ネタバレとか気にしなくてもいいですし、そもそも原作と違う展開にすることを池井戸さん本人も楽しんでいるようにさえ思います。
とは言え、原作ありきだから違う展開に驚き、裏切られた感が出て良いのかもしれませんし、完全オリジナルだと内容が視聴者が求めていたものと大きく違ってくると、返って不評になる可能性があるのも事実ですが。
それでも展開一つ一つが新鮮でより楽しめる気がしてなりません。
オリジナルの展開内容も原作を進み過ぎず、ちょうど良い半沢が5億回収して本店に栄転した後の伊勢島ホテルまでの間の話とかで、大和田がまだギラギラしていたところらへんでやってくれると嬉しいと思います。
まあ無理でしょうがw
まとめ
総合的には非常に楽しめたドラマでした。
毎週が楽しみで、終わるともう来週が待ち遠しいと思う事も暫くないのかと思うと残念です。
また最新作がドラマで展開されることを心待ちにしておきます。
半沢直樹の公式サイトはこちらから
→TBSドラマ半沢直樹公式サイト
このサイトで使用した動画や画像はTBSドラマ半沢直樹より引用しております。